死神の岬へ<by 江呂川コナン>
(注)歌詞でありません。 曲の解釈を、勝手に解釈したものです。
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愛だとかと希望だとかに押し潰されて、誰もがすごく疲れてしまうような時代。
穴の底のように真っ暗な部屋で、僕ら二人の呼吸の音だけ出していた。
僕らは古くてタイヤもすり減った、小さな車ででかけた。
自殺の名所の岬を目指して、日が昇る頃でかけた。
「二人で積み重ねてきた生活を 今度は二人で壊すんだね」
車の中でそんな話をしていたら 二人の間に残っていた嘘や色々も朝日に熔かされるように流れ落ちて
君の美しい、青白い素顔が見えたんだ。
冷やかすつもりもないけど、「何言ってるんだよ」なんて笑ってごまかしたりして
自殺の名所の岬で 飛び降りて死んだ人たちの仲間になろうか。
そこで僕らは見た。
風に揺れる稲穂を、朽ち果てた廃屋を
幾つもの抜け道を見た。
こんな場所でだって暮らしていけたんだ。
人生に抜け道なんていくらでもあるんだ。
ゴールまで一本道なんかじゃなかったんだ。
年老いた野良犬だってここで生きていた。
死にたくなかったのに死んでしまった人だっているだろう。
遠ざかっていく岬の灯を見ながら僕らは思っていた
「ふたりなら きっとやっていけるさ」
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