グリシンの分子量などの基本的な知識。
グリシンを多く含む食品や、グリシンの加工食品への利用についての紹介。
グリシンとは
グリシンとは
グリシンとは体内でいくつかの経路で合成することができる非必須アミノ酸の一種です。
アミノ酸の中でも最も小さく、単純な構造を持ち、体内ではセリンやスレオニンから合成されます。
また、DNAやRNAなどの核酸の合成にも必要な成分で、ヘモグロビンやクレアチンの原料としても使用されます。
グリシンは、抗酸化作用があることから、生活習慣病の予防、皮膚炎や口内炎などにも効果があるとされています。
また、中枢神経で抑制系の神経伝達物質として働いたり、睡眠の質を高め不眠を改善する効果もあるという研究結果もあります。
グリシンの概要
分子式
C2H5NO2
化学式(構造式)
H2NCH2COOH
分子量
75.07
融点
232-236度
名称
グリシン、グリココール、グリコリキシル、アミノ酢酸、Glycine、Glycocoll、Glycolixir、Aminoacetic acid、2-Aminoacetic acid、L-Glycine
3文字略号
Gly
体系名
L-グリシン、2-アミノ酢酸、α-アミノ酢酸、Gly-OH、グリシン、アミノ酢酸、Gly-L-Hys-OH
溶解性
水には溶けやすい
エタノール、エーテルには、ほとんど溶けません。
グリシンを多く含む食品
肉類や魚介類に多いですが、特に多いのはゼラチンを多く含む豚足、牛すじ、鶏軟骨です。
- 牛スジ
- 鶏軟骨
- 豚足
- えび
- カニ
- ホタテ
- かつお
- 高野豆腐
- うなぎ
- 豚肉
- 牛肉
- 鶏肉
- アーモンド
- 大豆
- ごま
- マグロ
緩衝作用
グリシンは酸性側でもアルカリ性側でも解離する両性イオンでpH2~3、pH9~10付近でpHをほぼ一定に保つ作用(緩衝作用)があります。
アミノ基とカルボキシル基を持つ両性化合物のためです。
そのphを一定に保つ作用に注目して、炭酸カルシウムや水酸化マグネシウムと組み合わせて胃酸をおさえる副原料として胃腸薬にも使われています。
グリシンは緩衝作用によって胃液の酸性度を和らげるのです。
グリシンの加工食品への利用
グリシンは水に溶けやすく、匂いが少なく甘みがあることで、さまざまな食品の添加物として使われています。
また、菌をおさえる作用が優れている利点もあります。
グリシンの甘みは、砂糖の約70%程度と言われています。
また、塩味、酸味、苦味を和らげる効果があることもあり、食べ物の味の調整としても用途があります。
また、グリシンには菌をおさえる作用が優れている利点もあり、
食べ物に入れることにより、日持ち向上効果が期待できます。
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