アミノ酸吸収の科学

アミノ酸吸収の科学

タンパク質からアミノ酸

食事で口から入るタンパク質は、胃で消化酵素(ペプシン)が働き、ペプトンに分解される。 
ペプトンの主成分は、ポリペプチドと呼ばれるもので、アミノ酸とタンパク質の中間生成物の位置付けとなる。 最近、ペプチド飲料が流行っているが、そのペプチドと同じである。 
そのペプトンが、小腸に到達したら、消化酵素(ペプチターゼ)により、アミノ酸に分解される。


アミノ酸吸収からタンパク質(筋肉)合成

小腸で分解されて、最小単位であるアミノ酸となったら、小腸壁の微絨毛から吸収される。 
吸収された後は、毛細血管に入り込み、門脈を通って、肝臓に集められる。 肝臓に集まったアミノ酸は、一部はタンパク質に再構築され、一部は、アミノ酸のまま体中に送られ、さまざまなタンパク質合成の材料に使われる。 肝臓で合成されるタンパク質で、現在分かっているものは、肝臓にとどまるタンパク質(各種酵素)と、血液中の一部のタンパク質(アルブミン等(※1))である。

(※1)アルブミン・・・血液の成分である血しょうに含まれるタンパク質。ホルモンやビタミンなど、さまざまなものと結合し、全身に運ぶ役割を果たす。 

アミノ酸吸収の簡略図 

食事で摂ったタンパク質が、筋肉になるまでの流れ