スピッツの歌詞解釈のコーナー

田舎の生活 by 藍梨


(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。

なめらかに透き通った沢の水を
いつものように手ですくって喉へ流す
どこか懐かしい香りの午後の風が
清澄な水で濡れた首すじをくすぐる

野うさぎの走り抜ける様も
笹百合が輝くように咲く姿も
夜空に瞬く星の群れも
当たり前のように僕の目に映る


だけど、
全て僕が純然と思い描いた幻だった
喧騒であふれた街、空想とは真逆の街が続いていく

さようなら

プラスチックの薄い窓の向こうから
僕を悲しげに見つめる君へ
最期の挨拶をしなきゃな...


一番鶏の歌で目覚めて
彼方の山を仰ぎあくびをする
その頂の雪に思いを馳せれば
硬くなった心がだんだん解けていった

根野菜の泥を洗う君と
縁側で遊ぶ僕らの子とが
柔らかく暖かい日差しの中にいる

でもそれは
永遠に続く命のサイクルの中で見ただけの
もう手には入れられない未来


あの日ふざけあった言葉の全てを
銀の箱の中、僕の隣へ詰め込んで
さようなら
空想とは真逆の街が続く

さようなら さようなら

でもいつか
生まれ変わって僕と君が
またどこかで巡り会えたら嬉しいな...



藍梨さんからの投稿です。