愛のことば by あつこ
(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。
今度、彼女が結婚するんだって。
彼女んちは親が社長だから『政略結婚』ってのを
することになったらしい。
彼女がそう言って、僕に苦笑いをした。
ずっと考えていたんだ。
彼女の結婚式までの日々はずっと同じ事を考えていた
結婚式の前日、やっと決意して僕は彼女に
電話した。
『逃げちゃおうよ、好きでもないのと
結婚なんかするなよ』
そう言ったら、電話だから顔は見えなかったけど
彼女のすすり泣きが聞こえて
『うん、、、待ってるね』
と言った。
なんだっけな、こんな映画が昔あった。
花嫁を男がさらって行っちゃうヤツ。
見たこと無いけど、こんな感じなのかな?
僕たちはくだらない話ばっかりしていて、
こんな気持ちを抱いた事は多分、、一度も無かった。
彼女はどこ?
今行くよ。
僕、、いや、俺が助ける!!
煙に包まれたような感覚になって
前が見えない感じがするよ。
彼女はどこ????
見つからなくっても俺が見つけてみせる。
彼女と約束したんだ。
『俺が、迎えに行くから。あんな奴と
結婚なんかしちゃだめだよ』
どこ?彼女は・。。。?
見つけた。扉をあけて彼女の名を呼ぶ。
こんな風に名前を呼んだのは初めてだね、
みんなが冷ややかな目で見ているよ。
焦げたような、暗い人々の目も
わざとらしい野次も俺が壊してやる!
彼女の手を握ってウエディングドレス姿の彼女を
はちきれそうなくらい、
俺が抱きしめる。。。
彼女を抱きしめて良いは俺だけだ。
彼女は『映画みたいだねぇ。。』とくしゃくしゃの笑顔で
僕に微笑んだ。
『パパに、ものすごく怒られるだろうなぁ、、』
そんな事を笑いながらつぶやいていた。
僕たちは、こんな気持ちになった事はまだ、ただの一度も無くって
知らない間にこんな気持ちが芽生えていたんだ。
彼女の手のぬくもりが溶け合うのがこんなにも気持ちいい。
心地よい。
『愛している』それだけで良い。。。
まだそんな言葉を君にかけてないけど
あの新郎はもう君に言ったのかもしれないけど
これから、嫌になるほど言うから、
今はまだ、体温を溶かしてしまいたい。
君のぬくもりがいとおしい。
『愛している』の言葉はもう少し待っていて。
あつこさんからの投稿です。