スピカ by もちた
(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。
このピリピリした関係も、
どんどん遠のいてゆく君との距離も、
そろそろ…
明日の朝、目が覚めて学校に行ったら
全部なかったことになっちゃったりしてないかな。
あんな言い争いもなかったし、
気まずさで目を逸らしたりもしなかった。
…なんて。
君との楽しかった思い出を未来に投影して
毎日を過ごす。
そんなある日、本当にちょうどいい感じで
君との距離を修復できるきっかけが訪れた。
なんて待ちわびた瞬間だろう。
かろうじて挨拶を交わすだけじゃ
事務的な会話だけじゃ
やっぱり嫌だよ。
「君とまたいっしょにふざけたい」
その気持ちだけに今、僕は動かされています。
気持ちに言葉が追いつかない。
言いたいことが浮かんでは飛んでいく。
君に言うんだ、君といたいから
なんだか「切ないときめき」って
恋したときだけに感じる感情かと思ってたけど
そうでもなかったんだね。
でもここでは逃げないで
君の目を見つめて。
柄にもなく真面目な僕に
怪訝そうな君。
そんな君を見て僕は
わけもなく目頭に熱がともってくる。
それを見た君はちょと笑いそうになる。
理由はどうあれ久々に僕に向けられた君の笑顔。
ああ、小さな幸せは途切れることなく、続いているんだね。
君と一緒じゃなくなってからは
変わり者を演じる日々だった。
みんなを笑わせて、それを見た僕も笑って。
なんとなく、
そうしていると傷が目に入らなくなった気がしてた。
けれどもだんだん、
君と過ごした毎日は、遠い景色の様に客観的なものになってきた。
遠いけど、今だってまだ求めているんだよ。そうなんだよ。
君を思い出にしたくない。
だってまだ君は目の前にいるんだもの。
その思いが君に届いたのか
はたまたただの気まぐれなのか
君から僕に話しかけてくれた。
そっけないけど機械的な響きはなくて
不器用なことば。
お互いにちょっと照れくさくて
そう、気まずさよりも照れくさくて。
その言葉は君なりによくよく選んでくれたんだね。
変なイントネーションがそれを物語る。
「割れものは手に持って 運べばいいでしょう」
僕の好きな曲でもそう言っていた。
いまこの瞬間は、
きっとあの星が見届けてくれていたんじゃないか。
柄にも無くそんなことが浮かんできたよ。
だって、すごく嬉しかったんだもの。
そのことがあってから
最近は風が南に向かって吹いている事に気付き、
雲がのどかに流れている事に幸福を感じる日々が戻ってきた。
君に言いたいことをぼそっとつぶやいて
また恥ずかしくなって。
吐き出した言葉から逃げるように、
彼方へ、走った。
君と過ごせる毎日が
少しずつ戻ってくる。
「幸せは途切れながらも 続くのです」
僕の好きな曲でもそう言っていた。
この曲が、もっともっと好きになれそうだ。
帰ったら久々にコンポを出して聴いてみよう。
泣いちゃうかもだけど ね。
もちたさんからの投稿です。