猫になりたい by にぼし
(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。
灯りを消したまま君の幻と話していたら
夜が明けてきて星がひとつずつ消えていくと共に、君
の幻も薄くなってゆく
必死に星を見つけようと通りを駆け抜けて
星が完全に消えてしまい、君の幻も消えてしまうと
思わず君の名を叫んでしまうよ
広い広い霊園の側の薄雲ったアパートで見た君の幻。
幻でもいい。暖かったんだ…
現実なんか見ないで甘えられる
猫になりたい。
寂しい夜が終るまで、幻の中にいたいよ
君が生きていた間に僕があげた「言葉」なんか
何が残ったと言うんだろう。
だからずっと君と僕の深い深い愛が消えないように
今度はこの爪で愛の証をつけてあげるよ
目を閉じて浮かべた現実から離れる逃げ場所は
君と行くはずだったシチリアの
はしゃいで買った絵ハガキの写真とよく似ていた
浜辺で砂ぼこりにまみれて歩く君と僕。
…そんな夢ばかり見ていても、この町はそんな幻想な
んて受け入れず
今日も変わらず現実を見せてくる。
わかってる。つくられた安らぎなんて、捨てなきゃい
けないことぐらい。
それでも…
現実なんか見なくていい
猫になりたい。
いい加減忘れられない自分が嫌なんだ。
それならいっそ、猫になりたい。
そうしたら無力な言葉なんかじゃなくて、
この爪で君を繋いでいられるのに…
猫に、なりたい。
にぼしさんからの投稿です。