スピッツの歌詞解釈のコーナー

俺の赤い星 by 凡人の逆立ち


(注) 歌詞 でありません。曲の意味を勝手に解釈したものです。

誰にでも時が来れば、一度だけ現われるという赤い星。
誰がそんなこと言ったのか、はたまた俺のただの思い込みなのか。
それでも、何かが変わるかもしれない。
それを信じて、暗い夜道、今日もあくびするふりをして俺は、俺の赤い星を探
している。

作り笑い、俺にとっての全力の笑みも、ざわめきに消されてゆく。
今までずっとこうやって、人の邪魔にならないように生きてきた。
きっと、これからも。

俺のやましい欲望を乗せた飛行機は、暗い夜空に飛び立つ。
すぐに撃ち落されると分かっていても、俺は俺だけの赤い星を探し続ける。
醜いプロペラを回して。

突然の夕立。傘を忘れてきた俺にはなす術が無い。
俺はあきらめて、生ぬるい雨に身を浸した。雨はすぐ止んだ。
いつものように、あくびをするふりをして、真っ赤な夕焼けに霞む赤い星を探
していた。

俺は必死に赤い星を探し続ける。
誰もが寝静まった夜更け、夜の果てを越え、白々しい太陽が顔を出すまで。
きっと、よく似た石は百種類。それでも俺の赤い星は唯一つ。

ああどこに俺の赤い星はあるんだ。
代わり映えしない昨日を思い出しながら、何か変わるような今日を願って、俺
は赤い星を探し続けている。



凡人の逆立ちさんからの投稿です。