魔女の印 (作者:ひかる)
魔女の印 【1】
「じゃあ、またね」
何気ない、会話
バイト帰りの言葉
そう言って、僕たちは違う旅路につく
恋人同士だった、君と僕は
ほとんど毎日、これを繰り返していた
僕は劣等感を抱いて、
今日もこう想う
しょいこんでる間違いなら うすうす気づいてる
でも、こっからがゲームでしょ?
少し弱気な僕が、この瞬間だけ勇ましく思えてくる
わかってるさ、君が他の男に目がいっていたことが
でも、これも僕の思い違いだと言わせてほしい
僕への気持ちが少しでもあるのなら、
それを見つけて、手繰り寄せて、こっちへおいでよ
・・・そんなこと、
「弄んでもいいから」って思った、
今の僕には言えないな
ひかる 著