楓〜kaede〜 (作者:ホワイトラビット)
楓〜kaede〜【1】
〜君は僕のこと憶えてますか?〜
−入学式−
僕は小学校に上がる事と新しい友達に心をおどらせていた。
「深瀬楓君」
「はい!」
あたらしい先生に呼ばれてなぜだか嬉しかった。
僕は、学年全体と仲良くなるのが目標だ。
となりの子はなんていうなまえなのかな?
「松崎渚ちゃん」
「はい」
渚ちゃんか・・・。
おとなしい子だな・・・。仲良くなれそうにないな・・・。
僕の君への第一印象はそんな感じだった。
「ねぇ、名前は?」
次の日、渚ちゃんは聞いてきた。
「楓・・・。安藤楓・・・。」
「へぇー。私は松崎渚。渚って呼んで!」
「うん。わかった。」
僕は気づいた。僕は、人見知りをしてしまう人だ。
こんな調子で学年全体と仲良くできるかな?
そんな心配はいらなかった。
すぐに前の席の萩原一(はぎわらはじめ)いっちゃんと
いっちゃんの友達の近藤春(こんどうしゅん)はるくんと
友達になった。
君は、いつも友達と仲良くしていた。
知らない友達とも。
そのうち、僕も君も友達がふえた。
でも君は名前順でいつも同じだから、
いつも話してた。
君との思い出はたくさんある。
ホワイトラビット 著