スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

クリスピー (作者:ひかる)

クリスピー 【6】

ナナ「今日は何もかも忘れて楽しもう!!う〜ん、、じゃあ、最初はジェットコースターね!

二人は、ジェットコースターの列まで歩いた。

「30分待ちで〜す」

翔「どうする?やめる?

ナナ「ううん、今日は何が何でも乗るんだ!モヤモヤを晴らすんだ!

翔「?

風が強くなってきた。まあ、もう12月なんだから仕方がない。

ナナ「寒いな〜・・ !?

翔が持っていたマフラーをかけてあげた。

ナナ「えっ?いいの?翔くん寒くない?

翔「僕は大丈夫。


「楽しかったね〜」「怖かったよ!」降りてきた人からいろんな声が聞こえる。

ようやくジェットコースターの順番が回ってきた。

ジェットコースターは横に4人ずつ乗るタイプで、左端に翔、その隣にナナが座った。

ナナ「緊張する〜・・

カタカタカタカタカタカタカタカタ・・。ジェットコースターは頂点を目指して登り出す。

すると突然ナナが言い出したのだ。

ナナ「そういえば、、ジェットコースターなんて何年も乗ってない!!

   どうしよう、怖〜い・・。

落下!!

みんなが叫ぶ。ナナも叫んだ。

ナナ「キャー!!助けてー!キャー、キャー!翔く〜ん!

翔はナナの手を握った。何の迷いもなかった。

ナナも特に反応したわけではなかったし・・。

ジェットコースターは激しいコースだった。何とか降りてくる事ができた。

ナナ「ごめんね〜叫んじゃって。横にいて恥ずかしかったでしょ〜??!ごめ〜ん!

翔は、ナナが可愛かった。


いろんなところを回り終えて、最後に観覧車に乗ることにした。

翔「観覧車は大丈夫だよねえ〜?

少しからかったように聞く。

ナナ「大丈夫だよ!


観覧車に乗った。最初はなんでもないような会話をしていた。

少し沈黙が続いた・・・。

ナナが口を開いた。

ナナ「翔くんに大切なことを言いたいです。いいですか・・?

少し改まった雰囲気に、翔は戸惑ったが「何?」と言った。

ナナの気持ちはもう固まっていた。

ひかる 著