スピッツの曲にまつわるオリジナル小説

青春生き残りゲーム (作者:コーラ)

青春生き残りゲーム 【6】

  「ミナト・・・こいつが鬼だったんだよ!」

  「ど、どうして?どうしてだよ!!ルネくん!」

  「ふん!信じた方が悪いんだよ」

  「だ、だって鬼じゃないって言ってたじゃんか!!」

  「うん。そうだよ。最初は危なかったよ・・・ワタルくんに疑われて!」

  「・・・・・」

  「でも、ミナトくんが僕をかばってくれたからね^^君には感謝しないとね!」

  「そ、そんな・・・」

  「ミナト・・・でも、こいつは鬼なんだ・・・」

  「そうさ!僕は鬼!だから君達を捕まえる!」

  「ルネくん・・・!」

  「ミナト!!逃げるぞ!!!」

  「う、うん・・・」

  「せっかく見つけた獲物だ・・・逃がさない!!!」

   
   僕は走った

   ひたすら走った

  
  「ミナト!早く!」

  「うん」

   

   だめだ

   僕はワタルのように早く走れない

   でも、ただただ走るしかなかった

  「捕らえた!!」
  
  「!!」
  
  「ミナト!!」

  「ワタル・・・!」
  
  「ミナト!!俺がこいつのおとりになる!!お前はそのうちに逃げろ!!」 
  
  「えっ?」
  
  「何だ?お前が僕の餌食になるのか??」

  「そんなつもりはねぇ!!ミナト!逃げろ!」

  「いやだ!!ワタル!!」

  「いいから!逃げろ!」

  「ワタルがち捕まったらどうなるの?サンとの約束は?」

  「大丈夫だ!俺は絶対捕まんねぇ!!安心しろ!

   でも、もし捕まったら・・・お前だけでもサンとの約束を守ってくれ」

  「そんな・・・」

  「何をベラベラ喋っている・・・」

  「逃げろ!!!ミナト!!!」

  「う・・・ん・・」

   僕はさっきよりも走った

   ワタルからどんどん離れていく

   でも、僕はただ走ることしかできなかった

コーラ 著